クマ工房は木工の工房です

木製品を作り、販売することで生計を立てています
これは23年積み重ねてきたことで自信にもなり、又感謝の想いです

けれど、もの作りの素材として
「木」
以外に考えられないわけではないんです

「自分達で自分達の暮らしをどう創っていくか」 を考えた時に
僕にとっては「木」 が在った訳ですが
暮らしを真剣に豊かにしていく為に有形無形のもの作りをしていくということは
つまりその人の「生き方」そのものなんだと思っています

そしてそれが僕にとっては家具作りだったわけです

「家具」 については
壊れないなんて保証はとても出来ませんが
永く使って貰える事
飽きずに傷が付いても愛着を持って貰える事
使った人や創った人が逝ってしまった後でも物として残り
人や暮らしを刻んでくれる事等々が
木工を仕事として続けていける大きな原動力の様な気がします

僕の創った椅子が何処かの家で何十年後かに
「これ、お爺さんの椅子なんだよ」
なんて言われていたら嬉しいなと思います

もちろん「もっと、こだわりたい! こだわった家具作りをしたい!」

という気持ちは在りますが
(例えば、国産材しか使用しないとか自分の好みを全面に出したいとか)
でも、いろんな意味でちょっと余裕がないのが現実かな?

けれど

ムク材の持つ味わいは工業生産された家具とは違うし
作り手の真摯な想いはきっと物に込められると信じ、自分らしくやっていくしかないんです

そして

同じ感覚を持った作り手と、使い手が出会うことが出来たらとても幸 な事ですよね

今までも、これからも

やっぱり自分らしく、もの作りを続けていきたいと思っています


2003.12 大笘 裕史 (クマ)



 

 

 

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